【コラム】支払不能と債務額
質問
私は、消費者金融会社2社に対し、100万円の債務を負担しています。私は、5年ほど前から、消費者金融会社と取引を開始したのですが、金利は、取引を開始したときから年18パーセントでした。
私は、一人暮らしで、既に70歳を越えており、年金収入しかありません。年金収入は、月額10万円です。私は、賃貸アパートで生活しており、自動車は保有しておらず、資産は何もありません。私は、高齢で持病があるため、仕事につくこともできません。
私は、子供に借金は残したくないと思っていますが、年金収入を生活にあてるとほとんど残らないので、任意整理では、支払っていく見込みがありません。
債務の額が100万円でも自己破産をすることができますか。
回答
個人の方が、破産を申し立てる場合、支払不能であることが必要です。
支払不能とは、債務者が支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済をすることができない客観的状態をいいます。支払能力の有無は、財産、債務者の信用、債務者の労力などで判断されます。
本件では、ご高齢の方で月額10万円の年金収入しかなく、働くことも難しい状況であり、通常、支払不能と認定されると考えられます。
したがって、弁護士にご相談される場合に、自己破産の申し立てを希望する旨を申し出てはいかがでしょうか。また、弁護士費用の準備が難しいようであれば、法律相談の際、法テラスの利用が可能か、確認されてはいかがでしょうか。
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