【コラム】主債務者の免責許可決定と消滅時効
民法145条は、時効は、当事者が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない旨規定しています。 保証人は、通常、主債務について、消滅時効を援用することがでると考えられます。一方、破産法253条2項は、免責許可の決定は、破産債権者が破産者の保証人その他破産者と共に債務を負担する者に対して有する権利及び破産者以外の者が破産債権者のために供した担保に影響を及ぼさない旨規定しています。 |
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それでは、自然人である主債務者が、免責許可決定を受けた場合、保証人が主債務の消滅時効を援用することが認められるのでしょうか。
最高裁判所の裁判例には、
「免責決定の効力を受ける債権は、債権者において訴えをもって履行を請求しその強制的実現を図ることができなくなり、右債権については、もはや民法166条1項に定める「権利ヲ行使スルコトヲ得ル時」を起算点とする消滅時効の進行を観念することができないというべきであるから、破産者が免責決定を受けた場合には、右免責決定の効力の及ぶ債務の保証人は、その債権についての消滅時効を援用することはできないと解するのが相当である。」旨判示したものがあります。
なお、保証人は、主債務者が免責決定を受けた場合、通常、保証債務の消滅時効の援用ができなくなるものではないと考えられます。
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