【Q&A】破産手続きと相殺
ご質問
私は、建設業を営む株式会社の代表取締役であり、この株式会社(以下「当社」といいます)の株式のすべての株式を所有しています。
私は、今月末の資金繰りのめどが立たず、破産の申し立てを考えています。
来月5日に当社の取引先から当社の銀行口座に100万円の入金があるのですが、この振込先が当社と借り入れ取引をしているA銀行の口座の予定です。
当社と取引先は、便宜上A銀行の口座に振り込むようにしているだけで、半年前まではB銀行の口座に振り込むようにしていました。
今月末までに弁護士さんに当社の破産申し立てを委任する予定ですが、この100万円の入金については、どうしたらよいのでしょうか。
弁護士の回答
破産法は、破産債権者は、破産手続開始の時において破産者に対して債務を負担するときは、破産手続によらないで、相殺をすることができる旨規定しています。
このように、破産法は、相殺権について規定しています。
このように、破産法は、相殺権について規定しています。
一方、破産法は、相殺の禁止について規定しています。たとえば、破産債権者は、支払の停止があった後に破産者に対して債務を負担した場合であって、その負担の当時、支払の停止があったことを知っていたときは、原則として、相殺をすることができない旨を破産法が規定しています(破産法第71条1項3号本文参照)。また、破産法は、相殺の禁止に関する例外を規定しています。破産法第71条2項は、破産法第71条1項第2号から第4号までの規定は、これらの規定に規定する債務の負担が次の各号に掲げる原因のいずれかに基づく場合には、適用しない旨規定しています。
破産法第71条2項には、第1号から第3号まであるのですが、第2号は、「支払不能であったこと又は支払の停止若しくは破産手続開始の申立てがあったことを破産債権者が知った時より前に生じた原因」を規定しています。本件では、3月31日に支払を停止すると、銀行は、4月5日に振り込み入金がされた預金と当社に対する貸付金の相殺を主張する可能性もあります。
私は、個人的には、避けることができるのであれば、相殺の禁止の問題が生じることがないようにできることが望ましいと思っています。ご依頼をされる弁護士さんに、この売掛金の入金についてどのようにするか、ご相談されてはいかがでしょうか。 |
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